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また寒気団がきて、この小さい街を覆うという。彼らはしばらく居座るという。
何を思ったか、氷の朝に自転車に飛び乗る。今日こそが、自転車を選択すべきでない日ではなかったか。
＜本日の屋島＞
晴れているのだか曇っているのだか、それは青なのか白なのか、わからない。わからないけど、確認できずに仕事に入る。
声の出なかったその人の、声を初めて聞いた。とうの昔から知っていたような、よく似合う声だった。
もうちょっと美声だったよ、と彼女は笑い、
喧嘩して泣きかけたときの声だな、とその人の旦那さんが笑った。
二人は、娘さんに電話して声を聞かせて驚かせようと企んでいた。
そして私は、27歳最後の日にひどい風邪をひいた。4年前のクリスマスを最後に、風邪にはなっていないのに、どんどん体温が上がる。気が緩んだね。
罰が当たったんだろうと思っていたら、Mが『毒素を全部出しちゃってるんだ』と言う。
ああ、そうか。その通り。
