広島 さあ、これからどこへいこう
またたび:広島
変わらない朝、母の足浴をする。今日は地面が、息吹に騒ぐような、もこもこしたもようだ。そうだ音が聞こえるようだ。胸を張って春をうたってよい。
おじが来て、集落の過疎を嘆いていった。若いひとが戻らないのだと、子供の声が聞こえないのだと。私は目を泳がせて、その果てに窓の外の花たちに焦点を絞っている。
すずらん
椿
椿
明日は休みだから、と父は言い、また高松までうどんを食べにと提案する。母を連れだして、3人海を渡るドライブに出る。車のなかで何故だか我々は、なごり雪を合唱していた。
♪きみが去ったホームに残り落ちては溶ける雪を見ていた
よるみる
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序盤リアリティというか俗っぽさは少ないなあと思っていた。途中、認知症老人と介護士という設定の必要性に疑問を抱きもする。でもそこはなんでも良かったのかな。森に入り込むにあたり、2人である必要があったということ。つまりそれだけがリアリティなのかもしれないな。
森への入口になるあたりに、ぎくりとするほど恐ろしいお面が一瞬映る。2人は気づかず、私たちには見える。画面左端である。