桃源郷のころ

朝起きたら、まくらの横に黄色い蜂が死んでいた。

かわいそうにとも気持ちが悪いとも思えなくて、しばらくそれを見ていたら、自分が激しく二日酔いであることに気が付いた。

昨日遅くまで先輩たちと飲んだんだった。3人で交代で私の自転車をこいで帰ったんだった。


とりあえず、「人間失格」を持って風呂に入ったけど、目から入った無数の黒い砂嵐が後ろ頭をなぐりつけるので痛くて読めたもんでなかった。

洗濯機を回しながら無理やり眠りについて、起きたら昼過ぎだった。