菜たね梅雨 一年前にみた菜の花の床は異様に明るい

花粉が最高に多いと、先輩が泣いていた。

春の朝日で青麦を撮影すると、こんなに音のない絵になるのだ。世の中は知らなかったことだらけ。


昨年から担当していた患者さんの上限日がやってきて、彼女の鮮やかなリアクションが見られなくなった。私の人生相談もできなくなった。

あせらず

彼女のくれた葉書には頼りない筆圧で、ひとことだけが残されていた。一瞬声がつぶれた。


すこしドライブして帰った。かつて、こうやって好きになっていった街があることを思い出してた。