大阪 むかう街の風は優しく

朝7時、友人宅を出発して一路大阪へむかう。毎週毎週、私は一体、何から逃げてんだろう。ウィークエンドが訪れるたびにトランク引いてアパートの階段を足早に降りる。せいぜい一泊か二泊の荷物だけ詰めて、ここではないどこかへ追われる。


シートに座るなり眠ったせいで、鳴門海峡通過は知らない。晴れわたる淡路島を抜けて、バスは都会へとくるくる進む。

私にとっての大阪は、東京や福岡や神戸ほどなじみのある場所ではない。だけどアウェーの街では友人N夫妻が待っていてくれて、それだけで私の旅はホームを訪ねる旅になる。

お寿司を食べに行ったり、家カフェでケーキをいただいたり、久しぶりに料理の上手な友人の絶品手料理をほおばったり、ああ幸せに食べてばかりだった。ちなみに夕飯は、スペアリブと卵の煮物、シーザーサラダ、ぶり大根の小皿、炊きたてごはん、デザートにルビーグレープフルーツととよのかいちご。いや、なんとも豊かな食卓でした。
食後、Kにメイクをしてもらった。嬉しいことに、シャンパンゴールドの似合う女になりました♪本当に楽しそうに、それはもう歌うようにして、しかも上手に丁寧に、彼女はメイクを完成させてゆく。いい顔だなあと羨ましくなる。


それから、コーヒーがおいしかった。